てるみくらぶ、3/27 破産手続の申立てを実施

一番最悪な事態となりました。
てるみくらぶは、資金繰り悪化で営業の見通しが立たないため、3/27 破産手続きを申し立て、東京地裁から破産手続き開始の決定を受けたとの報道がありました。
状況的に危ないのは確かでしたが、正式に破産手続き開始となったことにより、申込者への返金は受け付けられない状況となりました。
3万6000件、約8~9万人近くが被害者であり、被害総額が99億円とリーマンショック後最大の旅行会社の破たんとなってしまいました。

弁済限度額は1億2000万円。単純計算で弁済金は1%程度か

JATAの弁済限度額はてるみくらぶの場合は1億2000万円。これだけの被害者が出てしまっているわけですから、単純計算でも1%の旅行代金が戻るか戻らないか、という状態かと思います。実際の金額はよくわかりません。これから管財人の方々が比率などを計算されることと思います。

被害を拡大させた新年以降のツアー申し込み

社長は詐欺の気持ちはないと会見で言っていましたが、新年以降の自転車操業的な現金集めは被害を拡大させたとしか思えません。最近はヨーロッパやアフリカなど、比較的単価の高いツアーも企画していたため、格安ツアーとはいえ、一人当たりの被害額も大きくしてしまいました。
最後までなんとかしたい気持ちで、ツアー代金を現金払いにしてもらうことで、目先の支払いをしようとしたのかもしれません。しかし、23日に払わなければいけなかった金額は約4億円です。
ツアーを企画した代金で対応できるわけはありません。申し込んだ方のお金を使ってしまうわけですから、自転車操業よりも悪い状態です。
被害者を増やすのではなく、もっと前から支店の閉鎖や広告を減らすなど、費用の圧迫をもっとがんばってほしかったところです。とても許せません。
観光庁によると、26日時点で海外滞在中の方が2500人もいるとのことです。こんなひどい状態は過去に例がないのではないでしょうか。
2003年のバーゲントラベルの事件は約7000人、約7億6000万円の被害でした。この時も一所懸命貯めて申し込んだツアー代金を詐欺のように集めて、本当に許せないと思いましたが、今回の規模はもっと最悪です。

1円でも多く戻ってくるように頑張る

てるみくらぶは格安とはいえ、18年も営業してきたネームバリューのある旅行会社です。
名前の知られていない格安サイトで申し込んで行けなかった、という話とは、同じに考えてはいけないと思います。
巻き込まれてしまった方は1円でも多く戻ってくるように頑張ってください。こういうとき、おとなしく意見を言わない人には安心して何も対応してくれないものです。
何度も言うようですが、クレジットカードで支払っている人はクレジットカード会社には必ず電話して相談してください。
クレジットカード会社も問い合わせが殺到しているとのことです。クレジット会社によっては、専用の問い合わせ窓口を作ったところもあるようです。